夜のおつまみ

夜な夜な酒のつまみになる何かを探してさまよった記録です。

払いたい人が払うのが何が悪いのか

夜のつれづれに、ブログの記事をつまみにしながら、お酒を飲んでいて書く。

今日のお酒は、こちら。

 

 

さて、今日の酒の友の記事は、こちら。

www.proof0309.com

 

この話を読んで、昔、高校の友人の悩みを聞いていたことを思い出しました。

高校の友人は、当時東大の学生で、東大の学生だけを講師とする個別指導の会社でバイトしてました。で、やはり似たようなお話で、彼が言うには、「東大生という看板を、それに釣られてくる子供とその保護者に売り払ってお金に換えているようなビジネス」をやっていることに、罪悪感を感じているとのことでした。聞いてみたら、月給20万近くの収入です。学生にとっては相当の金額です。それはひどい、と思って*1、私は「良心がとがめるのなら、良心の叫びに耳を傾けても良いのではないか、」などとアドバイスしていました。

 

思い余った彼が、彼の父親に相談したところ、彼の父親はこう言い放ったそうです。

 

「払いたい人が払うのが何が悪いのか。納得して払っているお金をもらうのだから、何一つ恥じることはない。」

 

と。

 

なお、彼の父親も東大卒で、最終的には某大企業の社長候補と言われながら早逝した人です。彼は「納得の中身が、学校名であることがおかしい」と食い下がったらしいのですが、

 

「それで満足している人からお金をもらうことは何一つ間違っていない」

 

と、彼の父親曰く。それで、友人も心に違和感を感じつつも、そのバイトで稼ぎまくって、年間200万くらいの収入になったようです。

 

この話と、冒頭のブログエントリの要点は、要は、人は何に対してお金を払うか、ということだと思います。塾講師をしていたと思しき冒頭エントリの人は、実際に成績が上がることに対してお金をもらっているのだと思いたいようですが、実際は違います。お金を出す親御さんのニーズは、「子供をちゃんと見てもらっている」ということにあるということなのでしょう。でなければ、精緻な報告書だけを受領して子供の成績が上がらないにもかかわらずお金を払う、なんて現象はあり得ないからです。

 

そして、東大オヤジの話も同じです。東大の学生に子供の面倒を見てもらっている、ということにお金を払いたい人がいる、ということであって、実際に成績が伸びることは二の次、という親がいるってことでしょう。

 

子供を優秀な学生にちゃんと見てもらっていることと、成績の伸びの間に必ずしも関連があるわけではないことは、自分が勉強ができた親ならわかっていることです。そして、成績を伸ばせない学習塾は、即刻辞めさせます。でも、そうではない親の方が世の中には多くて、で、そういう親は、東大生の先生に子供をちゃんと見てもらっているという虚構に対して、お金を払う。

 

私は思います。払う能力がある(=相応の所得や資産がある)人が、払いたいというのだから、お金をもらえばいいじゃないですか。所得を適正なところに支出し、資産を維持するのには、知恵が要ります。そして、そういうサービスにお金を払う人は、相応の知恵が足りなかった、そういうことです。知恵がない人から、知恵がある人にお金が移転する、それはマーケットメカニズムです。

 

知恵がない人を守るのが良心だというのは、私は欺瞞だと思います。某義塾に子供を通わせるような親御さんは、少なくとも平均的な所得を稼得する能力か、そうでなければ、能力がなくとも生活を維持できる資産があるわけですから、そういう人に、適正な知恵がない場合に、なおその人を守るのは、むしろ何故?と思います。

 

 よく言うではないですか。獣医は、ペットのために仕事をするわけではなく、飼い主のために仕事をするのだと。要は、そういうことです。

 

 

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*1:ひどいと思った理由に、東大の学生だけがそういううらやましい仕事をゲットできるのはけしからんという嫉妬があったことはヒミツです